【脱毛を伴う抗がん剤治療中のメイク】メイクのプロが自然に見えるつけまつげを解説

本日のコラムは、脱毛を伴う抗がん剤治療中のメイクに活躍するつけまつげについて。


皆さんは『つけまつげ』をつけたことはありますか?
つけまつ毛といえば、このようなイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか。

☑︎つけまつげ=若い子がつけるもの

☑︎つけまつげ=派手

☑︎つけまつげ=盛るメイク

このコラムでは、脱毛を伴う抗がん剤治療中における『つけまつげの役割り』、『自然に見えるつけまつげの選びかた』をはじめ、私たちが患者さんとの交流を通して学んだこと、大切にしていることをお伝えします。

つけまつげのメイクアップ効果と役割り

脱毛を伴う抗がん剤治療中、つけまつげは以下の役割を担います。
①睫毛のような立体感を演出する
②睫毛のようにチリや埃から目を守る

メイクアップ効果により、目元を立体的に見せる『つけまつげ』
治療を機に初めてつけるとういう方がほとんどです。

脱毛を伴う抗がん剤治療中、心を守る手段の一つであるつけまつげですが、つけることで逆に違和感を感じたり、落ち着かないのでは意味がありません。


そこで私たちは、初めてつけまつげをつける方が違和感なくつけられるように、安心して過ごせるように、メイクのプロの観点から、ナチュラルな仕上がりのつけまつげを探し、厳選しました。

自然に見えるつけまつげ

早速ですが、つけまつげをつけたかたの写真をご覧ください。

特別に作られた特注品ではなく、どなたでも購入できる市販のつけまつげです。

 

いかがでしょうか?とっても自然です。

日本人女性の睫毛の平均の長さ、本数など統計データをもとに、つけまつげをリサーチし、色々なメーカーを取り寄せて試しました。

ナチュラルと書いてあっても、実際につけてみるとバサバサと派手な仕上がりになったり、自然な仕上がりのつけまつげを見つけた!と喜ぶも、一回の脱着で縮れてダメになってしまったり…

たくさん試して、たくさん失敗をして、ようやく思い描いた仕上がりのつけまつげに辿り着くことができました。

従来のつけまつげ=派手というイメージを覆す、自然な仕上がりです。

次に私たちが『自然に見える』ことにこだわった、つけまつげの選び方をさらに細かく解説していきます。

【大人向け】自然に見えるつけまつげの特徴3つ

①毛材がテカテカしていない

私たち大人の肌は、若い頃とくらべるとパンっ!としたハリや弾力も控えめ。

一般的なつけまつげに多いテカテカ光る毛材は、しなやかな肌に対して浮いて見えるため、違和感と感じる原因となります。

そのため毛材の『質感』に着目しました。
テカテカしていない毛材を使ったつけまつげを選ぶことで、違和感が和らぎ、つけた時に自然に見えるのです。

②毛材が細くて軽い

一般的に、つけまつげに使われている毛材は、睫毛のエクステと同じ毛材が使われています。
一般的なエクステの毛材の太さは約0.1ミリと言われています。

では、とっても自然に見える、こちらのつけまつげに使われている毛材の太さは、どれくらいだと思いますか?

答えは…なんと約0.05ミリ!!
エクステの毛材の約半分、自まつ毛と同じ細さなのです。

がんサポートイベントで、脱毛を伴う抗がん剤治療中の皆さんに、このつけまつげを体験して頂くと、「とっても自然でびっくりしました!」と仰る方がとても多いのです。

結婚式の際につけまつげをつけた経験のあるかたも、「つけまつげはバサっとしていて、まばたきをするたびに重いイメージだったのに…軽い!すごい!」と、驚かれていました。

③毛先が繊細

つけまつげを厳選していて、たどり着いた時に感動したポイントがあります。
それは「毛先」。

今回お見せしたつけまつげの毛材は、独自の技術により毛先にかけて細くなっているのです。
まるで、自まつ毛のようなリアルさ。
なんとも上品な仕上がりです。

つけまつげ選びの着眼点、いかがでしたでしょうか?

③に関しては企業努力による独自技術のため、同じようなものを探すことは難しいかもしれません。
ですが、なんとなく探していては求めるものにたどり着くことはできません。

毛材の長さや量、太さや質感といった選ぶ指標を知識として持つことは、個人で活動していく上でとても大切です。
講座内では、さらに詳しい情報や自然に見える市販のつけまつげを具体的にお伝えしています。

選択肢を提供する

抗がん剤治療中のメイクをワークショップやメイクレッスンでご紹介する初めてのつけまつげは、自然であればあるほど良いと私たちは考えています。
なぜなら、日頃のメイクの度合いやお好みも人それぞれ。
普段アイメイクをしないかた、アイシャドウは塗るけれどマスカラはつけないかたもいらっしゃいます。

脱毛を伴う抗がん剤治療を機に、つけまつげにチャレンジされる際、まずは最も自然な物からお試しいただくことで、『つけまつげは派手になる』というネガティブなイメージを払拭し、つけまつげという選択肢もいいなと思って頂けるよう、あえて自然に見えるつけまつげにこだわりました。

外見をケアする方法の選択肢の1つとして、情報と方法を整理してお伝えし、患者さんが自分に適した方法を選べるようにすることが、私たちメイク(美容)の領域で出来ることです。

つけまつげに慣れてきたかたの中には、折角つけるなら、もう少し華やかなものに挑戦してみようかなと仰るかたも沢山いらっしゃいます。
最初の一歩を踏み出したことで、次の一歩に繋がるのです。

つけまつげをつける時に使うアイテム

つけまつげ専用の接着剤

つけまつげをつける時の必需品といえば、つけまつげ専用の接着剤(グルー)。
接着剤は直接、皮膚につけるアイテムです。
選ぶときに注意が必要な2つのことを解説します。

①肌への優しさ
②時間が経ったときにつけまつげが外れにくい 
   

講座内では私たちが厳選した市販の接着剤をご案内しますが、ご自身で新しい商品を開拓する際に知っておきたいこと、それは市販されている接着剤の中には、ラテックスを使用したものもあります。
ラテックスアレルギーの方は使えません。
ご本人にアレルギーの有無や化粧品トラブルの経験を伺うことを、日頃から習慣にしておくことが大切です。

つけまつげをつける道具

つけまつげを付けるときに、実際におこる問題があります。
それは指が邪魔して、付ける位置が見えない。
そんな時は道具(ピンセット)を使うと、付ける位置が見やすくなり、つけやすくなります。

ピンセットも種類がいろいろありますが、抗がん剤治療中のかたの中には、副作用で手に痺れがあるかたもいらっしゃいます。
痺れがあるかたにも、持ちやすいと好評の市販のピンセットの情報や形状、特徴なども講座内でお伝えしています。

最後に…

脱毛を伴う抗がん剤もあれば、脱毛しない抗がん剤もあります。
また脱毛を伴う抗がん剤でも、投与回数、量、体質、毛周期などによって抜けかたは個人差があります。

ikus.医療美容ケア研究会に入会されるかたには、ご病気や治療について、治療中のかたへの接しかたなど、医療従事者から学ぶ特別セミナーを用意しています。

知らないこと、経験のないことに対して不安に思うことは当然です。
サポート活動をしたい気持ちはあるけれど、自分なんかには出来ないのでは…と不安に思うかたは、まずは正しい知識を得ることからはじめてみませんか?

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